Sunday, November 21, 2010

It really was a Taikonnection.

ダラスへの旅は、まさにTaikonnectionから始まった。

中継地の Atalanta GAからDallas TXに飛ぶフライトに乗り込み待っていると、黒人の母子がとなりに座った。クリクリの目をした二歳になるかならないかのかわいい、でも大きな赤ちゃんは、最初からもぞもぞ。日本にいる甥っ子たちを思い浮かべながら、3時間の空旅を我慢できるのかなぁと眺めていた。お菓子の空き袋で私と遊んだり、本を読んでいる私の腕をがばっとつかんだりと、色々な暇つぶしの材料を見つけながら、彼は良い子にしていた。ただ、飛行機が下降を始めた頃、我慢がならなくなったのだろうぐずり始めてしまった。

それまでは、席を立って乗り切っていたお母さんも、シートベルトサインが出ている状態ではどうしようもない。さて、と私はペットボトルに残っていた水を飲み干した。

空のボトルをもって、指先で色々なリズムを打ち始めた。泣き叫んでいた赤ちゃんは、目を丸くしてそれを見始めた。アフリカンや和太鼓の様々な地打ちを打っていると、赤ちゃんの興奮は最高潮に達し、一緒にボトルを叩こうとし始めた。そうやって、数分遊んでいたが、集中力は続かない。びゃーっと再び泣き叫び始めた彼に、満を持して江戸囃子を披露。驚いたことに、見る見るうちに眠りに落ちていった。

飛行機が着陸すると、前の座席の女性が「今、リズムを打ってたの貴方?気持ちよくなって、寝ちゃったわ。」と私に言う。ゲートが開くまでの少しの間、周りの乗客たちと太鼓談義となった。

おだやかな顔をして飛行機を降りていく赤ちゃんを見て、太鼓の力、伝統曲の型の力を感じて、ダラスに降り立った。



これが、私のドラム。




Friday, November 12, 2010

TAIKOnnection再び

お前、論文、書いているんじゃねぇのか!という、各方面からの叱責を覚悟だが、ダラスに演奏旅行に行く。ダラスでは、プロの和太鼓奏者で兄弟弟子・片岡亮太と合流。来年、コロンビア大学へ一年留学する彼は、現在、その準備運動として、NYCに来ている。当初、マンハッタンでの再会を予定していたが、今回の仕事の依頼が入り、じゃあ、「ダラスでてぇこを打って飲むべ」という計画となった。

私・嫁・亮太の三人構成となる。TAIKOnnectionのオリジナルメンバー三人が集まり何をやるのかというと、ダラスで開かれるヘアケアショーで、資生堂の米子会社Zotosのプレゼンのオープニングアクトである。なんと言うヘアケアショーかも知らされていないのだが、全米規模の最も大きいショーの一つというのだから、面白そうだ。

ことの始まりは、私の本拠地、Geneva・NYに工場を構えるZotosが、工場のゼロエミッション化の為に風力発電のための巨大な風車を導入する運動であった。地域住民とのすったもんだがありながらも、ようやく建設の許可がおり、今年の八月に着工式もかねて、会社向けにゼロエミッション化へのビジョンを発表するプレゼンテーションを地元のオペラハウスで行った。ちょうど一年前に、前述の亮太とともに太鼓のコンサートを件のオペラハウスで成功(!)させていた私たちに、お声がかかり太鼓を打つことに。これが、また、大受けして、「年末に資生堂の役員たちが視察に来るので、同じパフォーマンスを頼む」と言うオファーを頂いていた。そうこうしているうちに、「ダラスに行かないか?」という話が舞い込んできた。「日程からすれば、ちょうど亮太もいることですし、彼をダラスに飛ばせるならやりましょうか?」ということに。手持ちの太鼓は全て、現地のホテルへFedEx済み。明日は、バチと衣装を持って、飛ぶだけ。



断っておきますが、僕は、プロの太鼓打ちではありません。太鼓に関して人一倍強いこだわりは持っていますが、アマチュア中のアマチュアです。様々な演奏の機会を頂けることには、心から感謝しています。謝礼の有無を問わず、車で片道2時間かかるところであろうとも、できる限り演奏の依頼はお受けします。一人でも多くの人に”舞台にのらない、人の中で生きている”太鼓を聞いてほしいのです。舞台にあげて、新しい芸術を発表するのはプロの責任です。アマチュアは、呼吸と同じように楽しむ芸術を辻説法で伝えていけば良いのです。一緒に楽しんで、つながる。それが、TAIKOnnectionの目指すところです。ダラス、楽しんできます。

Tuesday, November 9, 2010

ほぼ日手帳WEEKS到着

同様のポストをしている人間が世の中にたくさんいるかもしれない。

糸井重里氏の運営するほぼ日刊イトイ新聞をご存知だろうか。この糸井氏がプロデュースするほぼ日手帳という大ヒット商品がある。ユーザーの声と制作側の思い・提案を紡いで、毎年より使い易い、自由度の高い手帳が生まれている。そのほぼ日手帳にビジネスでの使用を主な目的とした手帳が仲間入りした。ほぼ日手帳 WEEKSである。

日本の文房具は世界一の使いやすさと質を誇ると言っても良いと思う。アメリカにも日本のステーショナリーを専門に扱うウェブサイトがいくつもあり、アメリカ人でも質にこだわる人たちは、倍のお金を出して日本のものを使う。NYの紀伊国屋書店や無印良品、NJの三省堂書店やミツワ(日本式スーパー)でも日本の文具は人気の一つである。

前述した通り、ほぼ日手帳はユーザーの声で育てられてきた。デビューをするWEEKSも例外ではなく、イトイにかけて1101人のモニターを募集した。WEEKSのデザインを見てから、生き物を扱う自分の研究に一週間単位での結果や経過を俯瞰しやすい手帳だなという印象があった。そして、自由度の高いほぼ日手帳であれば、リサーチへの応用も可能であろうと踏んだ。そして、アメリカの大学で学ぶ日本人とアメリカ人でモニターグループを結成し、見事モニターに当選となった。

本日、EMSで丁寧に梱包された商品が届いた。



代表者には、ほぼ日ホワイトボードカレンダーの特典もついていた。



付属の日本の路線図を眺めながら、NYの地下鉄路線図だったら良かったのになどと思いながら、アメリカ人の友人のために、単位換算表を英訳。彼らが楽しめるように、六曜の解説なども作るつもりだ。

WEEKSには「今日は何の日?」というセクションがある。365日、おのおのの日に起こった過去の出来事を年代もカテゴリーもランダムに一つのせてある。

今日、11月9日は

太陰暦から太陽暦採用(1872)

の記念日である。

Sunday, November 7, 2010

冬支度をする、ある畑の住人

様々な野菜を提供し続けてくれた畑も、すっかり冬模様だ。



ハロウィーンの日に初雪が降ってから、雪がちらつく毎日で、霜もおり始めた。今日は、夏先に植えたサツマイモの収穫だ。前日のあいにくの雨で、粘土質の畑の土は芋を掘るには最悪のコンディションとしか言いようがなかった。Natural food shopで買った、Japanese yam(サツマイモ)からつるを取って植えたのと、涼しい夏に、固い粘土質の土壌と良い条件はあまりなかったが、一畳弱のベッドからそれなりの収穫を得ることができた。



そして、やはり、焼き芋となる。



職場から、フィールドを借りているので、本格的な冬が来る前にそうじをする必要がある。支柱やトマトケージ、鍬やショベルなどを片付けていた。雑草の中に折り重なるようにおいてあるジョウロたちを持ち上げると、二つのジョウロに枯れ草がこれでもかというぐらい詰まっていた。誰かの悪いいたずらかと思ったが、耳を澄ますと聞こえてきた。

「チュウ」

?!

「チュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウ」

?!?!?!?!?!

詰め込まれた枯れ草を少しずつかき出すと、つぶらな瞳たち。



その数、20あまり。2ガロン(約8リットル)のジョウロに、頭数20のほ乳類である。さすが、げっ歯目。なかには、おっぱいにしがみつく小指大の赤ん坊三匹を引きずりながら歩いている母チュウ(写真下・右)。



と、私が目を離している隙に、父チュウが危険を察したのか、ジョウロを覗き込んでいた嫁に飛びかかった。かくして、父チュウvs私&嫁の大捕り物となった。トラックの後ろには、畑から引き上げた資材が満載。その間を縫いながら、父チュウは果敢な逃走を図る。

「しっぽを捕まえれば、動きが止まるはず!」

嫁は、マンガ「動物のお医者さん」で得た、まめ知識を叫ぶが、にぎり寿司のシャリ程の大きさの4WDほ乳類(野生)の素早さはなみではないのだ。

しかし、ここで嫁はやってのけた。目の前に来た父チュウのしっぽを素早くつかむと、手足を延ばしたまま父チュウはその動きを完全に止め、棒のようになった。これに、嫁&私、爆笑。あえなく捕えられた父チュウは家族のもとへ返され軟禁状態とされた。

そして、ここで困ったのはチュウ一家の処遇である。彼らは、間違いなくペストである。野生動物保護の基準で言うと、最も関心の低い”Least concerned”に分類される。処分するのが全うである。



が、この目である。





立場上、詳細は述べないが、これだけは言っておこう。

私は、食べるもしくは研究という目的を果たさない殺生は、一切しない人間である(蚊とハエは除く)。

Thursday, November 4, 2010

定まらないもの

正義


思い



時間

ハンドルの遊び

意味

EGO



定まらないというということは

それが連続(continuous)であるということ

だから

強烈で

鮮やかで

大事なのかもしれない



この連続なるものたちが絡み合い


が出来上がるのだろう



連続なるものたちはつねにうねっている

そのうねりとゆらぎを理解し昇華させる方法が

型には隠されているのかもしれない







だから、さらにうねり、ゆらぎます